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【分かった気になれる映画紹介】『シュウシュウの季節』をわかりやすく解説|※ネタバレあり

◆目次◆

『シュウシュウの季節』をひとことで説明すると

文化大革命中の中国。 下放 によって幼くして農村へ送られ、遊牧を学ぶことになった少女シュウシュウの、あまりにも不条理で悲痛な物語です。

少し詳しく説明すると、

シュウシュウは中国四川省成都で、両親と妹と四人で暮らしていました。決して裕福な家庭ではありませんでしたが、温かい愛に満ちた日々でした。 彼女は無垢で無邪気な少女で、学校で気になる男の子ができたりするような、どこにでもいる年頃の女の子でした。

【時代背景:1975年】 当時の中国は文化大革命の最中。「青少年の思想教育」を表向きの目的とし(実際には都市部の失業問題解消などの理由もあったと言われています)、都市部の若者を故郷から遠く離れた農村へ送り、働かせるという「上山下郷運動」が行われていました。

シュウシュウもその例外ではなく、家族と離れ、地方の農村へと送られることになりました。

農村での生活を始めてから一年。シュウシュウは新たに、一人の遊牧民・老金(ラオ・ジン)の下で遊牧を学ぶことになります。

映画のワンシーン

初めは遊牧にも興味を持てず、ぶっきらぼうな老金と二人きりの生活に抵抗を感じていたシュウシュウ。彼女の心にあるのは「早く故郷へ帰りたい」という願いだけでした。

しかし、老金は無口ながらも心優しい男でした。不器用な思いやりを持って接する彼に、シュウシュウも次第に心を開いていきます。

そうして予定の期間が終わり、ついに故郷に帰る日を迎えました。シュウシュウはとびきりのお洒落をし、本部からの迎えを今か今かと待ちわびていました。

しかし、いくら待っても迎えは来ませんでした。

実はその頃、文化大革命の運動は衰退の途にありました。あろうことか、シュウシュウは本部から「忘れ去られて」しまったのです。迎えが来ないまま、何日も過ぎていきました。

諦めずに待ち続けるシュウシュウの前に、一人の若い商人が現れます。 彼は、故郷へ帰りたがっているシュウシュウに言いました。 「帰るには役人の許可証が必要だ。俺にはコネがあるから手に入れてやる」

他に頼る術のないシュウシュウは、その男の口車に乗せられ、言われるがまま体を許してしまいます。

しかし、帰れる気配は一向に見えません。それどころか、彼女の弱みに付け込み、関係を迫る男たちが次々と現れるようになります。 どうしても故郷へ帰りたかった彼女は、彼らを信じるほかなく、体を許し続けることしかできませんでした。

老金は心配し、彼女を止めようとしますが、シュウシュウは「帰るためだ」と言い、やめようとはしません。しかし本部からの迎えは来ず、次第に彼女の心は荒み、自暴自棄になっていきました。

そしてある日、シュウシュウは身ごもります。父親が誰かも分かりません。

見かねた老金は、彼女を病院へ連れて行き手術を受けさせました。彼は彼女のために復讐しようとしますが、シュウシュウはそれを止めました。術後の衰弱した体で病院を出ようとし、倒れ込む彼女を、老金は静かに抱きかかえて家に戻りました。

シュウシュウは病院で、「自分の足を撃って怪我人を装い、通行証を得た」という男の話を耳にし、自分も同じことをしようと試みます。銃口を自らの足に向け、老金には事故だったことにしてほしいと頼みました。

しかし、彼女には引き金を引くことができませんでした。

絶望の果てに、シュウシュウは老金に「自分の足を撃ってほしい」と懇願します。 老金は少し考えた後、銃を手に取り、銃口を彼女の**「頭」**に向けました。

シュウシュウは彼の覚悟を悟ったように、少し待つように告げ、立ち位置を変え、髪を整えました。老金は再び、彼女の頭に銃口を向けます。

シュウシュウは微笑みました。

一発の銃声が響いた後、老金は静かに眠るシュウシュウを埋葬し、そのすぐ後、もう一発の銃声が静寂の中に響き渡るのでした。

映画のまとめ

何の罪もない、健気で無垢な少女が、 国の粗末な政策によって、あまりにも残酷な運命を辿る物語。

 

シュウシュウの季節
シュウシュウの季節